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B4F

狂王の残忍な試験

 いよいよこの階で、探索行の山場となる「モンスター配備センター」突破イベントに挑戦します。階数も見事「4」だし…。

 B4F をクリアするには二つのルートがあります。まず、B1F から順に階段を下りてきた場合に辿り付く外周回廊。このルートでは B5F への降階段に達するために、STATUE of BEAR の所有を M1 チェックポイント (E17-N12) で要求されます。もし持っていなければ B1F~B2F のイベントをこなして拾ってこなければなりません。

 そしてエレベーター装置で降りてきた場合に辿り付く中央通路。これを南に進むと、M9 チェックポイント (E10-N1) で通せんぼを喰らうため、北へ進んで E12-N14 の屈強なガーディアンどもを叩き伏せ、M7 (E11-N10) で BLUE RIBBON を受け取る必要があります。はっきり言ってここでは MAKANITO (M5) 抜きでは何人かの死体は覚悟しなければなりません。従ってパーティのキャラクターレベルが LVL 9 以上になっていることが、ひとつの目安となります。

Up Stairs (E10-N18)
 B3F への昇階段。 ⇒ B3F

Message:1 (E17-N12)
クマの印のある巨大な移動する壁が冒険者たちの行く手を塞いだ。
その壁は冒険者たちに迫り、むりやり部屋の外に追い出すのであった。

A LARGE SLIDING WALL WITH THE IMAGE OF A BEAR UPON IT BLOCKS YOUR PATH AND FORCES YOU OUT OF THE ROOM.
 TRPG ではお馴染みの「下がり天井」などと同様のシチュエーション。幸いにも後ろがトビラなので押し潰されることはありません(^^; 通過には STATUE of BEAR (⇒B1F) が必要になります。当然のことながら、B5F から上がってきた場合にもチェックされます。

Down Stairs (E17-N7)
 B5F への降階段。四つのシークレット・ドアの奥にあるのがポイント。 ⇒ B5F

Elevator:1 (E10-N8)
 B1F からの直通エレベーター装置。ところで、エレベーターでの移動はパーティが向いている方向が維持されますが、階段での移動はかならず北向きに直されてしまいます。 ⇒ B1F / B2F / B3F / B4F

Comment:1 (E10-N9)
 エレベーター装置の北側にぽつんとひとつだけある不自然な小部屋。ゲーム上のイベントは何もありませんが、この存在についてはふたつの説が冒険者たちのあいだでまことしやかに囁かれています。

  1. 本来はエレベーター装置を囲んでいた小部屋が、マップデータ入力時のミスでひとつ北にずれてしまったのが、そのまま放置されたもの。以来全ての移植版でそうなった。
  2. 本来はここで KEY of GOLD の所有チェックがなされていたが、なんらかの問題が生じるか入力ミスで無効化された。

 WIZARDRY#1 の開発に、原作者たちは足掛け 5年近い歳月を掛けたそうですから、意図的にやってる気もしますが。

Message:2 (E10-N14)
トビラの看板いわく、
*** 迷宮コントロールセンター ***
この領域は進入禁止である。
*** 入るべからず ***

A SIGN ON THE DOOR READS:
*** TESTING GROUNDS CONTROL CENTER ***
AUTHORIZED PERSONNEL ONLY!
*** DO NOT ENTER ***

 敵の言うことなぞ聞かないのが冒険者の常識(笑)

Message:3 (E10-N15)
突然、大音響の進入警報が聞こえてくる。警報が鳴り止むと同時に突然の静寂が訪れた。
続いて警備の魔物のガチャガチャやってくる音がする。
冒険者たちは“面倒なことになった”と思い始めた。

SUDDENLY, A LOUD ALARM BELL CAN BE HEARD.
THEN THE BELLS STOP, AND ARE REPLACED BY THE SOUNDS OF GURDIAN MONSTERS!

 踏み込んだ途端、アラームのSEが鳴ります。これはこけおどしではなく、本当のアラーム。⇒ C2

Comment:2 (E9-N15, E11-N15)
 宝箱はありませんが、ブランド・エンカウンターが設定されています。M3 のアラームを鳴らせば何度でもフラグが立つのでお手軽に稼げます♪ なお、WS版では北側の小部屋(と宝物庫)にエンカウンターがありません。

Message:4 (E8-N15)
トビラの看板には、“宝物の貯蔵庫”
A SIGN ON THE DOOR READS: "TREASURE REPOSITORY."
 ガメツイ冒険者なら、一瞬期待しますよね? でも何もありません。モンスターたちに荒らされたあとなのでしょう。

Message:5 (E12-N15)
トビラの看板には、*** モンスター配備センター ***
A SIGN ON THE DOOR READ: "MONSTER ALLOCATION CENTER."
 さあ、覚悟は良いか…?

X (E12-N14)
 試練場上層(B1F-B4F)最大の難所であるブランド・エンカウンター。出てくるガーディアンは以下のとおり。

#NAMEGR
100LVL 7 FIGHTER2
099LVL 7 MAGE (A)2
098HIGH PRIEST (A)2
097HIGH NINJA2
 なんと、PC版よりハイニンジャが1体増えて計8体…! しかも絶対逃げられないうえ、絶対に友好的ではありません
 とにかく1ターン目は MAKANITO (M5) をキャストしてファイターとメイジを屠り、ハイプリーストは MONTINO (P2) で黙らせ、前衛3人は総がかりでハイニンジャを叩くのが基本戦術。当たり前ですが、万一先制攻撃を喰らった場合は悲惨です。ここで勝てるパーティの目安は、MAKANITO (M5) 習熟が最低条件、そして前衛や回復担当のヒットポイントが 40以上はあることです。

 PC版では、ハイニンジャは1人です。この1体の差は結構大きい。そしてこの戦闘からは逃げ出すことができたため(無論 AG と LK に左右されますが)、GOOD のパーティなら友好的な反応を見せるまで逃亡を繰り返し、無傷で抜けることが可能でした。また、戦闘開始と同時にリセットし、ゲームを再開すると連中が出てこなくなってしまい、これまた無傷で抜けられました。これはルームガード/ガーディアンのエンカウントフラグが初期化されるさい、パーティがそこにいるとフラグが立たない現象を利用したものです。けれど WS版では、完全にエンカウンターが復活するため、このテクニックは使えません。

 さて、この戦闘に勝つと宝箱には POTION of LATUMOFISROD of FLAMERING of DEATH! の3点が必ず入っています。このうち RING of DEATH! はここでしか入手できず、250000G で売却できるため、冒険序盤の金欠状態を一気に解消できます。ただし、所有しているあいだは1歩前進するごとに 5ポイントのダメージを受けるため、金に困っていなければ棄ててしまうのも一案です。ちなみにこれを城に持って帰るには、最短ルート(要ディロマト・タクシー)を辿っても90ポイントのダメージを食らいますから、START ボタンを押してパーティーステータスを表示させ、減り具合を確認しつつ歩いたほうが良いでしょう。もし死人が出ているなら、それに押し付けるのが良策です。

 意外に思うかもしれませんが、POTION of LATUMOFIS はここでしか宝箱から出てきません。つまりボルタック商店で購入するのが前提であり、迷宮内での補充は基本的にできないのです。それから RING of DEATH! は呪われてます。まさか装備してみようと思う人はいないでしょうが、司教が識別にミスったりすると非常に最低なことになります。(金もなくレベルも低いうちは救済手段がない!)

 なお、この宝箱は「冒険の中断⇒リスタート」で何度でも出現します。WS版の場合は倒したその場で中断して構いません。他機種版ではいったん部屋の外に出て中断しないと、エンカウンターが復活しません。“一度に何個の RING of DEATH! を持って誰も死なずに歩いて帰ってこれるか!?”は冒険者たちの自慢話のひとつになっています。むろんマロールでの脱出は禁じ手。ちなみに筆者の最高記録は38個。(裸忍者と後衛3人に8個ずつ持たす!)

Message:6 (E11-N11)
冒険者たちはこの10四方の部屋の中に、広い半円形の机があることに気付いた。
その上には、占い用の水晶球や、消臭の魔除けなどといった、支配と知識の工芸品の残骸が散らばっている。
不幸にも、それらのものはもはや直すことができない状態である。
冒険者たちが部屋に入ると共に、左の壁にある滑り扉がバタンと閉まった。
そしてそれはその直後に青白く光った。だれもそのトビラをこじ開けることはできなかった。
そして、部屋の反対側にあるトビラが、冒険者たちを誘うかのように明るくダイダイ色に光った。
冒険者たちが振り向くと、今、入ってきたトビラが消えていることに気付いた。

IN THIS ROOM, THERE IS A LARGE DESK.
ON IT ARE THE REMAINS OF CRYSTAL BALLS AND OTHER MAGICAL ARTIGACTS ALL NOW BROKEN.
AS YOU ENTERD THE ROOM, A PANEL ON THE DOOR SLAMMED SHUT.
THEN IT GLOWED A PALE BLUE. NO ONE CAN PRY IT OPEN.
NEXT, THE DOOR ON THE OTHER SIDE OF THE ROOM STARTS TO GLOW BRIGHT ORANGE, INVITING THE PARTY TO USE IT.

 支配と知識のアーティファクト。守衛の一団の控え室にしてはいささか場違いな部屋です。マップを見ればわかりますが「左(東)」には部屋も扉もありません。誰かが逃げていったように読めますが、彼らはどこに行ったのでしょう…?

 一説には、この部屋はもともとは B1F に住む通称ディロマト導師の本来の居室だという論があります。迷宮内の地理的には、この部屋はほぼ迷宮の中心(すなわちヘソ)に位置し、強い魔力が満ちていると推測できます。とするとディロマト導師が本来のダンジョンマスターだったのに、ワードナに迷宮自体を乗っ取られ、魔物を放たれ、あげくトレボーにまで住居を追い出されて B1F に免れ、それいらい迷宮内で見かけた闖入者(つまり冒険者たち)をせっせと迷宮外に追い出す(八つ当たり!)ようになった、と言うのです。なるほど、説得力は充分にあるなぁ…。

Message:7 (E11-N10)
冒険者たちが部屋に入ると、トビラはバタンと閉まり、明るくダイダイ色に輝いて、消え去った。
右にトビラが現れた。どこからともなく声が聞こえてきた。
“おめでとう、わが忠実で有能なるしもべたちよ。
今こそ諸君はわが望みを成就し、かつ、自らが真にこれからの冒険において、力となることを証明したのである。
数年前、邪悪な魔術士ワードナによって、宝物庫よりある魔除けが盗まれたのである。
ワードナは、今諸君らが立っている真下の地下迷宮にいる。
この魔除けこそ、今われわれが欲している力を持っているのだ。
諸君らの任務は、この魔除けを探し出し、邪悪な魔術士から無事取り戻すことである。
今日の諸君らの成果を評して、ブルーリボンを授けよう。
これはこの階にあるエレベータの利用許可証である。
これなしでは冒険者たちはワードナの居所に行くことができない。
さあ、行け。そしてくれぐれも急いで任務をつとめ上げよ!”

AS THE PARTY ENETRS THE ROOM, THE DOOR SLAMS SHUT, GLOWS ORANGE AND VANISHES!
A DOOR APPEARS TO THE RIGHT, A VOICE, COMING FROM THE CEILING ADDRESSES YOU:
"CONGRATULATIONS, BRAVE ADVENTURERS!
TODAY YOU HAVE PROVED YOURSELF TO ME AND ARE NOW READY TO START YOU QUEST!
YEARS AGO, MY AMULET WAS STOLEN BY THE EVIL WIZARD WERDNA.
WERDNA HIDES INT THE MAZE SOMEWHERE BELLOW US.
FIND HIM SLAY HIM AND RETURN TO ME THE AMULET!
TO AID YOU IN YOUR QUEST, I WILL GIVE YOU A BLUE RIBBON,
WHICH MAY BE USED TO ENTER THE ELEVATOR ON THIS FLOOR.
GO NOW -- AND MAY THE GODS GUIDE YOU!"

 さあ、ここでは遂に狂王トレボーの玉音を聞き、この冒険行の目的を知り、BLUE RIBBON を授かることができます。「俺は狂王の下僕になった覚えはないぞ!」と言っても受け付けてはくれません(^^; そして意外な事実がわかります。先刻のガーディアンたちは狂王の配下だった! ちょっとまて、この迷宮内に放たれてる連中は魔術士ワードナのしもべじゃなかったのかー!? でも確かに連中は、この場所専用のメンツなんですよね(より下層で遭遇するのは、名前が同じでも能力設定が異なる連中です)。それにしても「試験」のためだけに連中を配備し、殺し合いをさせるとは、さすが狂王と呼ばれるだけのことはあります。それともありゃ、ただの捨て駒ですか? 少なくとも狂王の命令に絶対服従の忠誠心バリバリの連中なのに。しかも狂王さま、絶妙のタイミングで声を掛けてくるし──もしや高みの見物を洒落込んでらっしゃいましたか? さすがに一国の主ですから四六時中暇なわけはないでしょうし、例のアラームがなると、勇んで城で遠見の水晶球を覗き込んだりするのでしょうが……あるいは、あれは魔法的な蓄音機に吹き込まれた玉音が自動的に放送される仕組みなのか(この説が最有力)……それにしても、悪趣味だ。

Message:8 (E10-N2)
トビラの看板には、
*** プライベート・エレベーター ***
許可者以外使用禁止!

A SIGN OF THE DOOR READS:
PRIVATE EXPRESS SERVICE ELEVATOR!
AUTHORIZED USERS ONLY!

 書いてあるとおり。PRIVATE は“関係者”の意味で、“特急便”(直通)と名打たれています。すくなくともこのエレベーター装置は魔術士ワードナの影響下にはなく、狂王トレボーの支配下にあるわけですな。

Message:9 (E10-N1)
冒険者たち全員が気を失った! しばらくして、全員が目を覚ました。
脱力感を感じつつ、みんなは先ほど入ろうとした部屋の外にいることに気付いた。

YOU ALL FALL ASLEEP! LATER, EVERYONE WAKES UP, FEELING SICK AND WEAK.
YOU ARE BACK OUTSIDE THE DOOR YOU TRIED TO ENTER.

 通過には BLUE RIBBON 必要なチェックポイント。しかし、全員気絶とは…! 迷宮内でそれはヤバイじゃないですか。しかもそのあと一歩前に勝手に戻されてるし。まさか誰かにおっぽり出されたのか? その誰かに殺意があったら…と思うと結構コワイ。
 BLUE RIBBON を持っている場合はメッセージ抜きでルームガードとエンカウントが発生(宝箱付)。おいおい、通行自由じゃなかったんすか? 狂王さま。

Elevator:2 (E10-N0)
 B4F から中層をスキップして下層の B9F まで一気に降りられる直通エレベーター。B4F では直前に BLUE RIBBON のチェックがありますが、実際にはなくても乗れます。B5F 以下から上がってきた場合、リボンがないと B4F で通せんぼを喰らうだけのこと。 ⇒ B4F / B5F / B6F / B7F / B8F / B9F

Comment:3 (E3-N7)
 行き止まり。でも、この先には小部屋の回廊が存在しており、エンカウンターも設定されています。MALOR (M7) を駆使したり宝箱のテレポーターに偶然引っかって飛ばされないと発見できないので、知らない人も多いでしょう。現実にある攻略本(やサイト)のマップにはこの先の記載がないものがあります。
 Apple版の時代からここは行き止まりなのですが、Comment:1 と同様、マップデータ入力ミスでトビラの設置を忘れた……という説が有力。ちなみに GBC版の 16x16 アレンジ・マップではしっかりトビラが増設されているそうです。

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